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Stay-Home-Tech ~ WFH 2.0 働き方をアップデート ~ | Pitch Tokyo -Israel Edition- #10 (2019-20)

最終更新: 7月13日

6/30(火)に当社が定期開催するPitch Tokyo - Israel Edition - 2019-20の第10回目として「Stay-Home-Tech~WFH 2.0 働き方をアップデート~」を実施。Zoomを使ったオンラインイベントで参加者は50人近くにのぼった。

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登壇者一覧


◆イベントタイムライン◆

20:00-20:25 Aniwo, Founder and CEO 寺田講演『社会実装に向けたStay-home Techの取り組み』

20:25-21:15 パネルディスカッション『Stay-home Techを通したニューノーマル 各社の取り組みと今後について』

ゲストスピーカー、パネリストを交えて、各社の新型コロナウイルスへの対応や、スタートアップとの連携事例をお話し頂いた。

< パネリスト >

< モデレーター >


21:15-21:30 ネットワーキング

随時Slidoやチャット機能を用いた質問を受け付け、回答も行なった。

以下、イベントレポートお伝えする。

1. Stay-Home-Techとは


そもそも、『Stay-Home-Tech』とは、家で過ごす時間が増えたことで、そこでの時間を充実させるような技術のことを指す。具体的には、Work from Homeで必要となる情報セキュリティの分野やコラボレーションツール、在宅のヘルスケアテクノロジーや、オンライン教育、EC領域のサービスなどがあげられる。後半のパネルディスカッションでは、現在の社会状況下で需要が伸びたサービスについて、登壇者から様々な事例が紹介された。初めに、当社寺田の講演内容をお伝えする。

2. イスラエルのStay-Home-Tech事情

 まず、イスラエルのStay-Home-Techに当てはまるスタートアップとして、WFH (Work from Home)、EdTech、Shoppingより紹介。


1社目は、WFH領域のスタートアップLIGHTKEY SOURCESだ。AIを用いた、タイピング予測を行う会社で、入力内容の修正と予測を行う点がポイントである。


 サービスはクラウドではなく、あくまでもオンプレで提供することでセキュリティに考慮していることが特徴だ。2014年ローンチの本サービスは、既にユーザー数2万人を突破しており、80ヶ国以上で利用されている。日本で話題に上がる日も、そう遠くないだろう。


 2社目は、EdTechスタートアップのCuriosity Roboticsだ。

 彼らは、テルアビブ大の好奇心に関する研究をしているラボと共同研究を行い幼児向けの教育ロボを開発。アルゴリズムを用い、幼児の反応からコミュニケーション改善していく仕組みになっている。元々は動きの大きいロボットだったが、開発にかかる投資が大きく、販売価格も高くなってしまうことから、現在はタブレット型に転換され商品開発が進んでいる。


 3社目は、Shopping領域のスタートアップBuywithだ。

 同社のサービスは、ユーザーがECサイトを訪れた際、ライブ配信を行なったり、友人と一緒にスクリーンを共有しながらショッピングをすることができるものだ。普段使いもさながら、インフルエンサーマーケティング、ライブコマースでの活用も期待できる。Buywithのシステムを導入することで、ECプラットフォームや出店者、ブランド側も売上向上が期待できる。

 以上3社の紹介を行い、イスラエルにおけるStay-Home-Techの現状をお伝えした。続いて、登壇各社のオープンイノベーション事例が紹介された。

3. セコム、沙魚川氏が語るオープンイノベーションとは

沙魚川氏:セコムはセキュリティの会社というイメージが強いのですが、実は売上でいうとセキュリティ事業は半分強。セキュリティ以外ではメディカルや地理空間情報サービスなど様々な事業を展開しています。オープンイノベーションは研究開発効率をあげるためのSeeds(ビジネスの種、研究成果)をやり取りするものとイメージされます。これはチェスブロウが初期に指摘した形態ですね。研究開発のステージにおいて、伝統的にたくさんの研究成果があったとしても、その中の少しが開発のステージに進んで、その中のさらに少しが、商品になる。つまり、研究から商品の間にいろんな成果が、無駄になって死んでいっていました。死の谷、ダーウィンの海の話です。それが効率的ではないから、そのSeedsを社内で有効活用できないか、あるいは開発を加速化させるためにSeedsを外から取ってこよう、というのがチェスブロウのオープンイノベーションな訳です。

でもこれはものづくりの発想・Seeds視点のアプローチなのです。一方で我々サービスの会社ですからマーケットに何が起こっているかという視点から、逆転して技術を作っていくところが、プロセスになります。なので、Seedsではなくてコミュニティ、あるいは人、大学、企業、いろんな人たちが集まって課題感を交換する中でその交差点に気づきを見出そうというのが私達の活動です。それが、『セコムオープンラボ』という取り組みになります。課題感を可視化し、公開し、共有するなかでみんなで取り組んでいこう、ということをやっています。

そこでいいものがあれば、他社さんとNDAを結んで一緒にやっていくということになります。だから社会で何が起きているかという発見と、技術開発の往復運動が、サービス視座から見たオープンイノベーションのあり方になります。

 私の部署では、仮説検証とPOCを行い、面白そうで、出来そうだな、と思ったものは商品企画まで持っていきます。既存の商品企画はまた別の部署で行なっていますので、我々はこれまでになかった異質な価値を作り、"大企業で異質なままの商品として出す"ために戦略性を持って取り組んでいます。

4. fabbit、田中社長が語る会社の特徴

田中氏:我々はコワーキングスペース並びにシェアオフィスの運営をやっている会社です。



会員数が1万人超、国内外合わせて45の拠点があります。スタートアップや企業の第二創業を中心に、イノベーションを生み出すようなエコシステムの創造、コミュニティの運営を行なっています。アドバイザリーやアンバサダーの方々などにご協力をいただいて、毎年数千人規模のカンファレンスや、ネットワーキングパーティを行なっています。Appleの共同創業者であるスティーブ・ウォズニアック氏、YouTube共同創業者であるチャド・ハーリー氏などにもご講演を頂いております。また、官民共働型の施設を運営しているところも特徴であります。本日はよろしくお願い致します。

5. パソナグループ副社長 渡辺氏が手掛けるニューノーマルな働き方支援

渡辺氏:私は新卒からパソナグループに入社しました。現在は新規事業開発を担当するベンチャー戦略本部長に従事する傍ら、新型肺炎対策本部長として、昨今の社会状況に適した働き方をグループ全社的に推進しています。

具体的には、オフピーク通勤や在宅勤務はもちろんのこと、出社を余儀なくされた社員が子どもを連れて出社し、子どもと同じ空間で仕事ができる「ファミリー・ワーク・スペース」を全国の拠点に開設しました。また、都内に本部機能オフィスを複数設置し、本社に集中する本部機能を分散させる対策等を行いました。

緊急事態宣言が解除されたこれからも、ニューノーマルな働き方を社員と一緒に模索・推進していきたいと考えております。

6. 松尾氏が語る、富士通のアクセラレータープログラム

松尾氏:私自身はスタートアップの共創を支援する、アクセルレータープログラムの企画運営をしております。このプログラムはかれこれ5年ほどになるのですが、基本的な目的は "自前主義を脱却すること" で、社内に共創する仕組みを作って回している状況です。

時間を決めて、早く事業化に持っていくことにこだわっており、これまでに2015年から8回の実施で、70件ほどの実績を作ってきました。

こういった取り組みの外部評価としては、昨年スタートアップ連携を積極的に行なっている大企業で5位に選ばれました。

7. 各企業、コロナにおける戦略的施策の取り組み紹介

セコム 沙魚川氏:

 昨年、異質なものを異質なまま商品にできるよう“挑戦的”な取組み専用のブランドを用意しました。

オープンイノベーションを起こし、様々なプロトタイプを作っていく際にセコムのイメージを壊さないように、またはお客様から新たなブランドイメージを創出できるようにすることが狙いです。このブランド下で、昨年はプロトタイプ、現在は商用機を開発中なのが『バーチャル警備システム』です。 

オフィスに立つ警備員さんの役割を考えた際、監視だけでなく誘導や案内といった、ヒューマンコミュニケーションの部分もあると考えられます。ですが最近の技術の高まりにより、それも自律化できるのではないか、と考えた結果生まれたのがこのシステムです。警備だけでなく、受付の役割も果たすような機能も備え付けられています。

 このバーチャル警備員が、このコロナ下で体温認識やマスク検知の機能を追加したことにより、ニューノーマルに適した価値をもたらす自律的なコミュニケーションが可能となりました。各社メディアにも取り上げていただきまして、NHK Worldの英語記事には海外からも大きな反響がありました。

富士通 松尾氏: 

 我々は、協業事例として点呼支援ロボットUniboのご紹介をさせていただきます。利用シーンは物流業になります。ドライバーがカギの受け渡しの際、健康管理などの点呼を行う必要があります。そこで、運送業界の労働者不足を解消すべく、点呼業務のロボティクス化を支援させていただいておりました。そしてコロナおいて、無人化、非対面の部分でプラスのニーズが発生した結果、サービスの伸びを実感しています。

fabbit 田中氏:

 顔認証はコロナ前から既に導入しており、加えてコロナ後からは入居者さんの衛生対策の強化を行なっております。例えば空気清浄機の設置やマスクの着用、入室時の検温を中心としています。私共自身はスタートアップとの協業にまで至っていませんが、Zoomを使った会議や入居者さんのサポートにもZoomを活用する、といった点が今回大きく前進した部分であります。


ー入居されているスタートアップでこういう動きがあった、などはありますか?(塩谷氏)


 そうですね、『パンフォーユー』という入居者がいらっしゃいます。平たくいうと、全国の有名なベーカリーを食卓にお届けするサブスク型のサービスを提供しております。特殊な冷凍技術を開発され、美味しいパンを届けるサービスとなっており、リモートワークの環境下でサービスが伸び、順調に資金調達をしております。


ー『パンフォーユー』さんは、私もここ1ヶ月2か月よくニュースで拝見しておりました。カスタマーだけでなく、パン屋さんの経営を守るといった面でも重要なサービスだと考えております。ありがとうございます。

 合わせて2点ほど質問が来ておりましたので紹介します。Fabbitさんの海外拠点との連携や扱いはどのようにされていますか?(塩谷氏)


 通常マネージャー同士の連携は行なっています。今回は、ロックダウンという未曾有の状況に陥ったこともあり、サンフランシスコと、アドバイザーのいるベルリン、マニラ、東京の4拠点を結び、それぞれの地域のロックダウンの状況を共有し合うことを行いました。それぞれ政策や対応も違いましたが、学び合うこともありました。入居者さんにとっても一つの情報提供になったかな、と考えております。

ーありがとうございます。この流れでコロナ下においてパソナグループさんが注目されたスタートアップなどご紹介頂けたらと思います。(塩谷氏)


パソナグループ 渡辺氏:

 はい、我々パソナグループ自体も前提として、ほとんどの業務をオンライン化している状況です。そんな中、今日は1社紹介したい企業さんがございます。


グラアティア株式会社様のサービス、『Green Dining』になります。



グラアティア株式会社 竹内恵子氏:

 初めまして、グラアティア株式会社の竹内と申します。我々はシェフサービスを企業にお届けするプラットフォームを作っています。シェフの中にはレストランオーナーだけでなく、個人でアトリエ(営業許可を持つ厨房)を持ったり、シェアキッチンを活用するなど、いろんな方がいらっしゃいます。Green Diningのプラットフォームは彼らに、営業時間に捉われない自由な働き方を提供しています。今回コロナで飲食業界は、店舗の固定費に苦しめられていますが、我々のサービスでは大きな固定費がなかったことで、助かったとおっしゃる登録者さんが多くいらっしゃいました。コロナ前より様々な企業イベントやオフィスでの交流のためのシェフサービスやお届けサービスを提供していますが、注文が入ってから準備をするので、レストランとは異なり、待ち時間や食材の無駄がなく、シェフの新しい働き方と生活スタイルを実現しています。

コロナ渦では、最初は、自宅勤務続きの負担を訴える声を多くいただき、自宅で楽しめる郷土料理のパッケージ商品を作りました。暫くすると今度は、オンライン会議ばかりで、社員間のコミュニケーションやお客様へのおもてなしの機会が減って困っているという声が大きくなり、今はオンラインでの贈り物の仕組みや、皆で同じものを食べながらのオンライン飲み会など、オンラインとリアルを融合する様々なサービスを開発し、提供しています。

ーありがとうございます。最後に、ピックアップしたご質問を紹介します。コロナを受け、富士通全体として変革していく部分はあるのか、ご回答頂けますと幸いです。(塩谷氏)


富士通 松尾氏:

 コロナに限らずなんですが、新しく就任した社長、時田が、結構チャレンジングなことをしています。まず取っ掛かりが、『スーツやめよう』というところから始まりました。今、富士通の社員でスーツを着ている人はほぼ見られなくなっています。そして第二弾が、コロナもあり、『出社をやめよう』という話になりました。今の所、月25%以下の出社目標となっています。このような新しいスタンダードを作っていく取り組みが行われていて、コロナが落ち着いたら、多分私の会社の席はなくなっているのかな(笑)、とも冗談半分ですが思ったりしています。


ーありがとうございます。この辺でお時間も来てしまったので締めくくらせて頂き、寺田さんにお繋ぎしたいと思います。(塩谷氏)


ーありがとうございました。やはり日本のスタートアップは市場も大きいのでしっかりとしたプラットフォームを作りながらサービスを展開しているな、と伺いながら感じていました。また今後とも共創の機会がありましたらよろしくお願いします。(寺田)

8. まとめ

 今回は、日本の大手企業において新規事業開発に従事しておられる方々、ならびに共創企業様にお話を伺った。非対面、非接触が求められる環境下での迅速な対応だけでなく、ロボットやAIを活用したサービスの進展もあるなど、社会情勢に上手く対応した取り組みは大変参考になった。一方、日本のデジタルトランスフォーメーションは世界と比較して遅れを取っている部分もあり、今回の登壇企業のように、上手く社会変化に対応出来ている企業は依然として少数派と考えられる。引き続き、イスラエルの最新事情をお伝えしながら、日本のイノベーションを加速出来るよう、尽力していきたい。

 イスラエルスタートアップと日本企業様の連携を、我々は戦略構築から実行までワンストップで支援している。興味のある企業担当者様は、是非お問い合わせフォームよりご連絡ください。




次回のPitch Tokyoは7月30日に『イスラエル発マーケティング × DX ~ 先端テクノロジーでニューノーマル時代を勝ち抜く』をテーマに開催します。

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Aniwoのイベントから更なるイノベーションが創出されることを祈っています。

文章:伊藤



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